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M1 ABV
M1 ABVは、アメリカ海兵隊で使用される軍用車両モデルの名称である。ABVは、「Assault Breacher Vehicle」の略で、直訳すれば突撃啓開車輌である。略称にはブリーチャー（切り開く者）、また、ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズの登場人物であるシュレッダーの渾名がつけられている〔"Marine Corps’ newest modded tank, “The Shredder!”" 〕。2010年、ターリバーンの侵攻に対するアフガニスタン紛争において、アフガニスタン南部ではモシュタラク作戦が行われた。この作戦にはISAF-Afghanが投入され、参加したアメリカ海兵隊は、本車を初めて広汎に投入した。
== 設計と用途 ==
本車は、全装軌式の装甲戦闘車両であり、地雷原を除去して兵員および車輌の進入路を啓開する。また、路肩爆弾や即席爆発装置の処理に用いられる。
車重は72t、全長12mの本車は、M1エイブラムス戦車を基礎としており、動力には1,500馬力のエンジンが用いられる。また、50口径の重機関銃で武装し、3,175kg程度の爆発物を携行する。車体前面には幅4.5mの鋤が取り付けられ、金属製の支持架で地表付近に保持されている。
これらの車輌は、この紛争において致命的な脅威に直面したNATOの兵員たちに対する「回答」と呼ばれた。ABVはまた、M58 MICLIC地雷除去爆索を装備している。これは、ロケットでC-4爆薬を最高100ないし150ヤード前方へ曳航し、安全な距離から隠蔽された爆発物を起爆させる。これにより、兵員と車輌が安全に通過できるようになる〔"Marines push 'The Breacher' against Taliban lines" 〕。
1990年代、アメリカ陸軍では、この用途のための複雑で保守に手間のかかる車輌を開発し続けることはできないと決定した。2001年にグリズリー計画が中止され、開発された試作車輌は全く量産ラインで作られることはなかった。しかし、海兵隊はこの車輌を諦めず、自主開発と試験のために資金を提供していた。ABVの最終的なモデルは、ジェネラル・ダイナミクスで製造されるM1A1 エイブラムス主力戦車用の車体上部に本体部分を構築したものである。イギリスのピアソン・エンジニアリング社では、特別に設計された鋤と他の地雷除去用具を供給した〔"Marines roll out Assault Breacher Vehicles for Marjah Afghanistan offensive - When Marines rumble into the Taliban stronghold of Marjah in Helmand province for one of the largest offensives of the Afghanistan war, they'll be battle-testing a powerful new weapon, the Assault Breacher Vehicle" 〕〔"US Marines push their ultimate mine clearance weapon, 'The Breacher,' against Taliban lines" 〕〔"MV-22 and ABV Meet Expectations" 〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア（Wikipedia）』
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